見えないゴール・手につかない勉強の対応策~現役講師の勉強法のすすめ~
「自分の勉強法は正しいのか」「もっと効率のいい勉強法はないのか」というご相談を受けますが、答えは一律にして人によります。
では、とある勉強方法はご自身にとってどのような効果や不利益があるのか、そういった部分についてみなさんと一緒に考えていくブログです。
税理士試験などの資格試験のおすすめの勉強方法として、
TAC現役講師の私が契約上問題ないと判断した範囲で、お伝えします。
この記事が役に立つひと
・知識の定着に不安のあるひと
・点数の伸びに不満のあるひと
・勉強に行き詰っているひと
※私個人の見解として掲載しています。
目次
- ○ はじめに
- ○ 「スモールステップ」
- ・学問的な意味
- ・やってますけども…
- ○ 「自分にあてはめる」のはそうじゃなくて、
- ○ テンプレートなメリット
- ・モチベーションアップにつながる
- ・失敗部分から課題の把握に役立つ
- ・着手しやすい
- ○ 設定の注意点(≒デメリット)
- ○ まとめ
- ○ おわりに
はじめに
〇はじめに
前回から用語を追いつつも、結論は「とある勉強方法のメリット・デメリットを考えてご自身に当てはめやすくする」という流れにしています。
・このような仕組みや勉強方法があるのですが、
↓
・ご自身にあてはめてみてください。
の流れです。
「スモールステップ」
今回の用語は「スモールステップ」。
バトル漫画やスポーツ漫画の「仕掛けがわかるまでは苦戦するタイプの技」名みたいですね(笑。
本来は右→左の順で行う動作を最初の右の時点で行うみたいな…
※語感だけの話です。
学問的な意味
語感の話はさておき、表面的な意味は「対象を小さな単位に分けて、学習を進めていく方法」です。
たとえば一曲の歌詞や譜面を覚える際に、最初から最後までいっぺんに覚えようとせずにいわゆるAメロ・Bメロ・サビ1・サビ2。といったように区分して覚えていく方法を指します。
やってますけども…
この話だけだとわれわれはおおむねスモールステップの実践をちゃんとしています。というのも予備校や教科書、問題集も大体は項目ごとにピックアップされていて、それにそってカリキュラムも組まれているため、われわれは普段からスモールステップにそった学習をすすめていることになります。
「自分にあてはめる」のはそうじゃなくて、
今回はこのような「主にインプット側」「他人に設定された単位」ではなく、「自分で目標設定を細分化して最終目標に向かっていく」際のスモールステップの組み方を意識してください。みなさんご自身の現状から
・現状、スモールステップを組む余裕があるのか、
といったり、
・組むのであればどのような細分化・目標設定にすべきか
といったことを考えやすくし、いわゆる「試験本番」までの進捗管理に役立つようであればさいわいだと思っています。
テンプレートなメリット
「スモールステップ(=目標設定を細分化すること)」のテンプレ的なメリットとしては、
・モチベーションアップにつながる
・失敗部分から課題の把握に役立つ
・着手しやすい
あたりです。
モチベーションアップにつながる
目標を細分化するということは達成対象の数が増えるため、「よし。ここまではできた!」の達成部分が多いということになります。上の感覚は「できない」よりはずっと気分のいいものなので、勉強や学習に対する苦痛は相当に軽減されます。
俗に言う「ワインが半分入っていて、“半分しか(悲)” と思うか “半分も(喜)” と思うかの違い」みたいなモチベーション管理です。
失敗部分から課題の把握に役立つ
マラソンとかでよく聞く話ですが「10キロ45分で走り切るなら1キロ4分30秒が目安」のような話。1キロまず走ってみないと10キロの目標が自分にとってどの程度達成可能なものなのか、なかなか実感しにくいと思います。
問題演習も「120分で全部」よりも「第1問30分、第2問30分、第3問60分」という目安を意識している方が多いと思いますが、これも「どこで必要以上に時間を使ってしまったのか」の課題の把握に役立ちます。
着手しやすい
目標物が遠いより近い方が手を伸ばしやすいのもスモールステップの良い点だとされています。ナビアプリの指示も「東へ10キロ向かってください。以上」ではなく「300メートル先、左方向です」ですよね。
まず何をするのかの指標があった方が、動きやすいです。
設定の注意点(≒デメリット)
ひとことでいうと「設定がへたっぴだとむしろ遠回り」です。上の話をとりあげると、ナビアプリの初期設定で「道幅指定」や「有料道路」、「目的地の所在」を間違えないようにしましょう。わたしはサービスエリアのご当地グルメみたいなのが好きなのですが、帰りがけにちょっと遠回りして寄っていこうと50音検索したら、目的地のサービスエリアの上り下りを間違えてしまい無駄に高速降りて反対方面に乗ったことがあります。概算2時間ロスしました。
設定の注意点としては…
・具体的に初動に移りやすい目標設定であること
…着手しやすい。というメリットがなくなる
・成功体験(達成感)を含んだ目標設定であること
…モチベーションアップにつながりにくい
・簡単すぎる・細かすぎる目標設定にしないこと
…モチベーションの維持が難しくなる
あたりです。あまり難しいことを考えずに
「最低限やること」
「その後にできること」
「最終目標付近での微調整」
について「自分の現状ちゃんと“時間的・作業的にできる”レベル」でキープしないと、「伸びない」し「人にせい」にしてしまいます。
※実践編みたいな感じで経験則のブログもいっしょに作りました。完全にはつかえなくても、どこかで意識の変化、役立つ情報があればさいわいです。
実践編的な、経験談の見直し『いまから間に合わせたいのだが…』
まとめ
スモールステップ自体はいわゆる予習の効果と同じで、「良いもの」だということは学問的にも言われている部分です。しかしわれわれはスポンジのようになんでも吸収する子供の教育概念でなく、ある程度「理由や根拠のない自信が年齢という実績と経験に裏打ちされてしまった頭の柔らかくない大人」です(悲)。ただ提示されたものをこなすだけでは現状を打開できないと感じるのであれば、自分としっかり向き合って、自分の納得できる道をすすんで、それを自分の力で間違っていないものしましょう。まとめます。
・細かく設定した目標は
↓
・自分にとって
↓
・実行に移しやすく
↓
・ちゃんと達成に努力が必要なレベルで
↓
・モチベーションをキープできたら
↓
・最終目標により近づく。
です!
おわりに
相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。
ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。
梨井俊税理士事務所
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