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税理士試験。勉強してても間違いやすい②  気を付けたい生前対策の知識について。

この記事では、相続実務未経験の方に向け、相続税法について一般の方よりも詳しいからこそ早合点してしまう実務との違いについてTAC現役講師の私の経験談もまじえお伝えします。

この記事が役に立つ人

・相続実務はあまり詳しくない

・相続実務をやりたい

・相続実務について知りたい

目次

生前贈与したい人は結構いるけど…

はやいうちに勉強できる内容として、
「贈与税は基礎控除110万円」なので、
「じゃあ、毎年孫に110万円ずつあげれば、節税になるね」みたいな話はあるのですが、こいつはまあまあ危険思想です(笑)

なんで?

何が危険なのかというと、
勉強の時点では

「贈与自体への法律の理解が足りていない」

「現金を残すことの大切さを伝えきれない」

ことがよくあるからです。

 

えらそうなこと言っていますがわたしも全然十分ではないです!!

贈与の法律と理解

贈与は、民法第549条に規定された法律行為です。
『 当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。 』
と書いている「だけ」なのですが、

1.財産を無償で与える意思表示
2.これを受諾する意思表示

が成立要件になっているということは、一般の方の言う「贈与した」「あげた」は2の「受諾する意思表示」がおおむね微妙です(笑)

名義預金ってよく聞きますね

よくあるのが、「名義預金」とよばれるもので

・口座の名義は子供や孫だが、

・口座を作ったのは親で、

・子供や孫はその存在を知らない

みたいなものがあります。とりわけ悪意や害意があって作ったものでなくても、これでは「受諾する意思表示≒“もらった”という認識」がなく、結局死亡時点の残高が遺産扱いになります。(相続税がかかります)。

契約書があればいい!?

なので、よく「契約書作ればいいんだよね」みたいな話がありますが、面と向かって言いませんが「作れ“ばいい”って言い方やめて!?」です(笑)
実際に見たことまではありませんが、この辺の話で言われるのは「110万円を20歳になるまでだから5年間孫に渡す」みたいな内容がもし契約書であったり、本人の認識にあったとすると、それは「550万円の贈与の分割払い」です。こわいこわい。

現金を残すこと

生前対策は実行にあたって効果のでやすい、リスクの少ない順番があります。

1.財産の確認
2.分割協議
3.財産の評価額を下げる方策
4.贈与
です。

広く知られている「生前対策」は下の3.4です。

学習して知識として入りやすいのも下の3.4です。
なのですが、

財産の確認って?

1.の財産の確認は、ざっくりいうと
・現在どのくらいの財産があって、いくらくらいの相続税がでるのか?
・抵当権付きの不動産ではないのか?
・手放してもその後の生活は大丈夫なのか?
みたいな部分です。
税金以外の要素の方がむしろ大きいので、非常に手間もかかるしリスクもあります。

分割協議?早くない!?

2.の分割協議の考慮は、「みんなで仲良く分けてくれるか?」という観点です。

遺言書があれば、納得しない人がいても遺産を分けることはできますが、遺留分の問題はついて回ります。その遺留分も勉強だけだと危険です。 ちゃんと相続税の負担を少なくできる遺産分けができるのは、揉めていない相続が前提です。

そしてようやく

ここからようやく「3.財産替え」や「4.贈与」になるのですが、これらは両方とも現金は手元からなくなります。
現金は分けやすいぶん、不満なく平等に財産を分ける手段として、とても有効です。
後先考えずに現金を減らしてしまうと、いざ相続が起きた時にいろいろな場面での解決策の手段、カードのひとつを失っていることになります。

※個人の意見です

このブログは、「受験生さんや税理士業務の日が浅い方といっしょに頑張っていこう!!」という目的のブログなので、言ってしまうのですが、「対策」という言葉は、私はもともとあまり好きではないです。
遺産がこれだけあって、しっかりあるべき人にわたるのであれば、安心して人生の最後を迎えられるのであれば、税金はむしろしっかり払った方が安心だとも思っています。

また、「生前対策」「相続対策」は、余程のお金持ちでない限り、おおむね「財産もらう側」が好きです。「財産あげる側」はやっぱり手元から現金がなくなるのは不安です。
「財産あげる側」からみると、たぶんこれらのことを「終活」という言葉でしっかり考えているのですが、これは税理士ひとりでは限界もあり、集客や報酬決めが難しいと思っているので、二の足踏んでいるところです。

おわりに

相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。

ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。

梨井俊税理士事務所

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