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税理士試験。勉強してても間違えやすい①遺留分があるから安心!?相続分と法定相続分

この記事では、相続実務未経験の方に向け、相続税法について一般のかたよりも詳しいからこそ早合点してしまう相続分と法定相続分との違いについてTAC現役講師の私の経験談もまじえお伝えします。

※TACではなく個人の見解として掲載しています。

目次

相続分と法定相続分

相続分と法定相続分。
大手予備校で相続税法を勉強した方こそ、いざという時に混同してしまうカテゴリーです。

大手予備校で学習を進めたかたはおおむね

相続分…放棄した者を除く相続人とその相続分

法定相続分…放棄がなかったものとした場合の相続分

と覚えている方も多いのではないでしょうか?「間違い」では別にないのですし、税理士業界は大多数が大手予備校での学習経験があるため、これでおおむね話は通じます。


しかし、ちょっとした落とし穴があります。そして、相続は金額が大きくなるのでこの「ちょっとした落とし穴」が「大きなリスク」になりえます。


遺留分の話を聞きたがる

それは「遺留分」の論点です。

遺留分の論点は分割協議や生前対策を考える際、常に意識しないと、その後の税務リスク・法務リスクに対応できません。

遺留分についてインターネットで調べると、
「法定相続分の半分」との記載が見られます。
しかし、ここでいう「法定相続分」は民法900条の法定相続分です。

民法の話なので、放棄した者は通常通り除きます。

遺留分自体がそもそも、分割協議などの話し合いで財産取得の権利や代償分割の必要性を考慮するものです。遺留分については主に生前のタイミングで話を聞きたがる方がおおいので、そもそも「放棄を誰もしない前提で」話をすることがあります。ここに語弊があると、後からいろいろ文句を言われます。

相続放棄したら遺留分侵害額請求できませんよ!!

話し合いに参加するのですから、放棄しては意味がありません。「被相続人に借金があることがわかっていたため、相続放棄をして、そのあとで遺留分の現金だけ請求する」みたいなことを考えている人もいます。

「相続放棄したら遺留分の侵害額請求できませんよ!!」

しかもそもそも相続人でない「長男の嫁」とかがこういう相談を思い付きでしてきます(笑)

まだまだ関心のわりに「相続」それ自体についての知識は浸透していません。
せめて税理士業界にいる自分の身は自分で守る意識を持ちたいと思いました!!

おわりに

相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。

ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。

梨井俊税理士事務所

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