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税理士試験、税法理論の壁。 「課税の公平性」ってどう使うの?

税理士試験は理論問題が大変!?
この記事では税理士試験にあたって知っておいて損はないだろう話を、TAC現役講師の私がTACの契約上問題ないと判断した範囲で、お伝えします。

目次

はじめに

税理士試験科目は大きく分けて2つのカテゴリーがあります。

「会計科目」と「税法科目」です。
おおむね受験者は会計科目(簿記論・財務諸表論)の受験から開始し、その後税法科目の学習に進みます。税法科目に入ると「理論の壁」と一部で通称される合格難易度の変化があります。

これは、数字と文字との違いであると同時に、会計学と法律学との違いでもあります。
しかし、いまから法律について詳しく知るのは時間も手間もかかります、税理士試験で必要な部分だけちょっとだけつまんでみましょう。

この記事が役に立つ人
・税法科目の勉強を始めたばかりの人

・いわゆる「理論の壁」を感じている人

・法律理解の思考回路に興味のある人

課税の公平性とは

法の下の平等(憲法14条)を租税法規にあてはめた考え方で、「租税負担を納税者の担税力に即して公平に配分しなければならず、租税法律関係において納税者を平等に取り扱わなければならない」という考え方です。

「担税力」はかんたんにいうと税金を納めるだけの能力をいって「所得」「消費」「資産」が重要な要素だとされています。

税理士試験の受験科目でも
「所得」にかかる税金→所得税・法人税・住民税・事業税
「消費」にかかる税金→消費税・酒税
「資産」にかかる税金→相続税・固定資産税
といったように税目の区分がありますし、それぞれ所得が、消費が、資産が、大きい方が税額は大きくなるのが通常です。

また、「納税者を平等に取り扱う」の部分も実は重要で、これは「公平性」のなかに「手続上の公平性」があることを示しています。
「所得」「消費」「資産」の大きさが同じでも申請や届出、申告をすれば金額の変わる場合もありますね。

この平等な取り扱いについて国税徴収法には書かれています。

 

これらの実体規定と手続規定との法律に基づき、課税は公平で適正とされています。

つまりどういうこと?

・ある税金は
・同様の担税力と
・同様の手続に基づいて
・同様の課税になるようにしている
ということです。

※めちゃくちゃざっくり言っています。なおかつ、税理士試験に活用するためにすこし言い換えています。「法律学者」の方々にとっては「いやいやキミぃ!!それじゃあかんよ。」と言われますがそこを目的としていないのでご容赦ください。

裏を返せば
「担税力(所得・消費・資産)が違うのであれば税目の違いも出ます」し、
「手続きが異なるのであれば金額も違います」。

これを理解することで「その税目の偉い人=税理士試験の試験委員」が何を意図して問題を作成しているのかの理解に役立ち、思わぬところで差がつきます。

税理士試験の理論問題への対応

これを理解していれば、理論問題にどのように使えるのでしょうか?
前述したように課税の公平性に基づき、
・ある税金は

・同様の担税力と

・同様の手続に基づいて

・同様の課税になる のですが、

「ある税金」はあなたの受験科目です

「担税力」に応じてその税目が存在するのですが、それと「同様」である場合が(または「異なる」場合が)細かく規定されています。

 

「手続」として「同様」の申請や届出が必要ならば、それを通して

 

「同様の課税=税目と金額とが同じ」

となるように国の税法は作られている。ということです。

個別問題でも、応用問題でも、事例問題でも、その問題の本質は
あなたの受験科目の税金がかかります(もしくはかかりません)。
あなたの受験科目の税金の課税( いつ・どこで・なぜ・どうやって・何に・誰に・いくら…etc )は、適正ですか?

結論からいうとおおむねこんな感じです。

まず個別問題において「用語」「金額」「法律の表現のベタ書き」が重要ですが、ここを詳しく説明してしまうとTACの授業内容と重複してしまうので契約上問題があります。割愛させてください。すみません。

また、契約上問題のなさそうな部分での具体例をふたつ出します。

☆試験委員の基本的姿勢とその税目の理解ができていることをアピールするため、「課税の公平性」は以下のようなちょっとした本試験の差になります。

たとえば、問題によってはこのセリフが非常に重要です。このセリフはどこの予備校も急に模範解答に入れたりして、「え、こんなの習ってないよ!?」となることもあると思いますが、「習っていない」のではなく「常に含んでいる」のです。

このセリフとは「〇〇税法上の課税関係なし」です。
…あなたの受験科目の課税がない場合にはそれも試験委員にわかっていると伝えましょう。予備校の理論テキストを暗記してきたのではなく「その科目の勉強をしてきた」のだから!!

 

それともうひとつ、問題によって入ったり入らなかったりする模範解答のあの項目も今日からは「そりゃ入れた方が良い」ことがわかります。

あの項目とは「手続規定」です。
…申告・申請・届出の有無、記載事項の抜け漏れによって、その規定の適用に差が出るのであれば、そりゃ書いた方が強いです!!

まとめ

この記事では課税の公平性にそいながら理論問題作成者の基本姿勢とそれに基づいた解答上の留意点とをざっくり説明してきました。重要なのは

・「所得」「消費」「資産」といった担税力に違いがあるためその税目がある。

・「所得」「消費」「資産」の大きさや性質に差があるためいろいろな規定がある。

・「課税の公平性」という言葉には「手続上の公平性」もある。
です。

この理解や意識をもって、いままでよりは「作文・省略でよさそうな場合」や「概要の書き方」といった理論問題の苦労しやすい部分について少しは気が楽になっていればうれしいです!

別の記事「租税法律主義」では、税法の本質を理解すれば理論の試験委員対策になることをお伝えしています。
よかったらそちらも読んでいただければさいわいです。

おわりに

相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。

ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。

梨井俊税理士事務所

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