座っているだけで合格できる魔法!?など存在しない~現役講師の勉強法のすすめ~
「自分の勉強法は正しいのか」「もっと効率のいい勉強法はないのか」というご相談を受けますが、答えは一律にして人によります。
では、とある勉強方法はご自身にとってどのような効果や不利益があるのか、みなさんと一緒に考えていくブログです。
税理士試験などの資格試験のおすすめの勉強方法として、
TAC現役講師の私が契約上問題ないと判断した範囲で、お伝えします。
この記事が役に立つひと
・知識の定着に不安のあるひと
・点数の伸びに不満のあるひと
・勉強に行き詰っているひと
※私個人の見解として掲載しています。
目次
- ○ はじめに
- ○ 「ポモドーロテクニック」
- ・学問的な意味
- ・「自分にあてはめる」のは?
- ○ 適した「環境」
- ○ 適した「作業内容」
- ○ 適さない場合
- ○ まとめ
- ○ おわりに
はじめに
今回も「とある勉強方法のメリット・デメリットを考えてご自身に当てはめやすくする」という流れにします。
・このような仕組みや勉強方法があるのですが、
↓
・ご自身にあてはめてみてください。
の流れです。
「ポモドーロテクニック」
今回の用語は「ポモドーロテクニック」、わたしのtwitterでもいっかい紹介しました。
ポモドーロはイタリア語で「トマト」のことで、発案者がイタリア人のフランチェスコ・シリロさんとのことです(※一瞬K1ファイターの顔が浮かんでしまったあなたとわたしはおそらく同世代です笑)。
トマト技術…。日本人サッカー選手が海外でゴールを決めたときの「スシボンバー」みたいな区別的な意味ではなくシリロさんがトマト型のタイマーを使っていたことに由来する。とwikipediaに書いてありました。
学問的な意味
ここで扱う意味としては
①「とある作業に短時間集中したのち、より短時間休憩するを繰り返す」
↓
②「①を2時間ほど繰り返したら長めに休憩する」
という時間理管理術とします。
「自分にあてはめる」のは?
今回はこの「ポモドーロテクニック」に適した「環境」や「作業内容」について、かんたんに考えたのち、みなさんの現況からどういったタイミングでは役に立つものなのか考えていきたいと思います。
具体的な手順として紹介されているのは
①実行する作業を決める。
↓
②タイマーを25分設定
↓
③タイマーが鳴るまで作業を行う
↓
④タイマーが鳴ったら作業を終了し、
進捗状況の把握を行う
↓
⑤5分間休憩する
↓
⑥4回ほど繰り返したのち、長めの休憩をとる→①にもどる。
みたいな感じです。「ポモドーロテクニック」って調べたら、やりかた自体は出てきますのでこの辺は割愛します。
本題に入ります。わたしのブログで大切にしているのは「やらなきゃ意味ないよ」…
タックル(意味深)ではなくトライ(≒実践する)の意味です!!笑
やり方の紹介ではなく「勉強」や「試験合格」にあてはめていきましょう。
適した「環境」
・あくまでも「長時間」集中できる場所であること
ポモドーロテクニックの区切りはおおむね25+5=30分扱いですが、あくまでも長時間。すくなくとも2時間、ある作業に集中するためのひとつの時間管理術です。
考え方こそ引用できるものの、すきま時間集中することとはまた別です。言い換えると「すきま時間でできることは別にポモドーロテクニックを使うところではない」です。
・休憩を短時間で済ますことのできる状況であること
休憩もおおむね5分ほどがひとつの目安になっています。
「友達と会話」や「昼ご飯」など短時間で区切るのが難しい休憩ではなく、「お手洗い」や「仮眠」「ちょっとした柔軟体操」などの短時間の休憩のイメージがもてるタイミングを見計らってください。
適した「作業内容」
・短時間で「区切ることのできる」もしくは「区切ることにメリットのある」作業
「区切ることのできる」勉強としては小問形式の計算問題や一問一答、あとは赤シートで隠すタイプの暗記方法。
「区切ることにメリットのある」勉強としては理論のインプットとアウトプットなどです。
例えば最初の25分で暗記して、次の25分でアウトプット(=書く)。すると「25分でスラスラ書いてこの文字数」など、自分のスピード感が数字でイメージしやすくなります。
・マルチタスクにならない・しない作業
ポモドーロテクニックがもっとも評価されているのは芸術家の作品作成などだそうです。「ひとつの完成物に向かって集中力を持続する」のに適している時間管理のため、2時間の中で計算や理論、あと科目などいろいろ混ぜ込まない方がいいと想定されます。
適さない場合
・中断要素の多い状況である。
ポモドーロテクニックの最大の敵は「中断(=ほかにする・したい何か)」とされています。
この「中断」にも2種類あるようで、突然の電話や来客などが「外的中断」。別用の思い出しなどが「内的中断」とされ、とりわけ「内的中断」はそもそも達成目標の重要性が自分の中で低いため生じる。と言われています。「外的中断」もタイマーを止めるなどの対応方法が挙げられていますが、少ない方が当然集中できます。
まずこのあたりの準備(=環境の整備と目的意識の確認)をしましょう。
・マルチタスクとは言わないまでも目移り・手移りするタスクである。
わたしは「気分の乗らない時」にポモドーロテクニックのyoutube動画をつけて仕訳の入力作業をおこなっています。
基本的には2時間3時間しっかり集中できるのですが、動画が途中でとまってBGMを再始動させるタイミングで他の動画などが目に入り、さぼったことも多々あります。パソコン作業なのでなんやかんやで目移り・手移りはしてしまい、そのタイミングで集中が切れそうな瞬間はけっこうあるため、注意は必要です。
まとめ
いわゆる「○○勉強法」系は、そりゃまあオリジナルでもない限り効果があることは間違いないのでしょう。しかしそれこそこいつらはあくまで手段ですし目的に合わせた運用が肝心です。まとめます。
・しっかり目的意識をもって、
↓
・中断要素を排除していければ、
↓
・ちょいちょい短時間の休憩を入れた方が、
↓
・長時間「ひとつの」作業に集中することには適している。
以上です。
おわりに
相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。
ともに成長していければと思っています。
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