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税理士試験情報

税理士試験。おすすめの科目選択②~科目の特徴と相関性のようなもの~

例年12月に税理士試験は合格発表を迎え、次回の本試験までのこり8か月となります。

合否の結果を見て、「別の科目選択をする方」もいれば「同じ科目をもう一回勉強する方」もいます。
今回は「受験経験者向けの科目選択」についてTAC現役講師のわたしが思っていることをお伝えしたいと思います。

※TACではなく個人の考えとして記事にしています。

関連ブログ:簿記検定と税理士試験との違いは?

関連ブログ:これから税理士試験を始めたい方向け「オススメの科目選択」

目次

まずはざっくりと科目の特徴について(※読み飛ばしても差し支えありません)

・会計科目(必須科目)
 ・簿記論…税務書類の基となる帳簿の作成
 ・財務諸表論…帳簿に基づく損益計算書・貸借対照表の作成

・税法科目
 ・選択必須科目
  ・所得税法…個人の事業や投資、不動産譲渡にかかる税金
  ・法人税法…普通法人の税務上の益金に対する課税

 ・(任意)選択科目
  ・相続税法…個人間の資産の無償移転にかかる税金
  ・消費税法…買い物やサービスの利用にかかる間接税
    または酒税法…酒類販売業者の種類の販売価格にかかる間接税
  ・事業税…法人個人ともに「事業活動」に対する地方税
    または住民税…主に世帯所得を基礎とした地方税
  ・固定資産税…土地建物、事業用の償却資産の保有にかかる地方税
  ・国税徴収法…国税の課税庁側の「徴収手続」についての法律

こんなんがテンプレートになりますが「だから何?」で結構です(笑
とはいえ、われわれの大部分にとって大切な
「税理士になる」という目的について、この時点でお伝えしないといけないのは2点。

当たり前ですがしっかり認識してください!!「メンタル面で人によっては重要です」。それは、

・会計科目(簿記論・財務諸表論)両方と選択必須科目(所得税法・法人税法)のうちどちらかは合格しておかなきゃ登録できない。
・「消費税法と酒税法」、そして「住民税と事業税」は重複選択できない。
です。

なので受験経験者さんのうち日が浅い方についてはこの2点も認識お願いします。
・簿、財、法、消、酒 (消費と酒税と重複)とか
・簿、財、消、相、住 (所得も法人もなし)とか
の官報合格はないです。

※免除の選択をする場合は微妙に異なります。

この限られたなかでの選択に際してもいろいろと言われているものがあって、
今回はその中でもわたしなりの切り口からお伝えできる部分に触れたいと思います。

「仕訳」という導入から入る利益課税や間接税の類型

会計科目の肝要である「仕訳をきる」という作業から、流れを追っていくとこのようになります。
もちろん「範囲のすべてが」ではありませんが、ひとつの目安として以下ご参考ください。

※わたしのイメージなので公式見解とかではないです。

①仕訳の基となる取引にひもつく…消費税

② ①の集計である帳簿・財務諸表の作成を目的とする…簿記論財務諸表論

③ ②のうち特殊な製造業の商品細目に関係…酒税

④ ②の会計上の利益の一部を課税の公平性などに従って調整…所得税法人税

⑤ ④の調整後の金額を基に独自の調整…住民税事業税
といった形です。
そのためそれぞれ矢印の近い科目は「最初の導入部」は理解しやすいです。

・会計科目には「消費税法」「法人税法・所得税法」「酒税法」。
・「所得税法」や「法人税法」には「住民税」「事業税」

が近しい論点が大きいため「そもそも何をやっているのか」でひっかかることは少ないため、おすすめです。

資産税の概要から入る科目の類型

利益課税と並行して「資産税」の概要もざっくり確認してみます。

①個人間の資産の無償移転に対する課税…相続税法

② 無償でない資産の移転に対する課税
→1.資産の種類によっては対価に…消費税
→2.譲渡人に税務上の利益が発生する場合には…所得税(譲渡所得)
→3.譲受人に税務上の利益が発生する場合には…相続税・贈与税

③これに法人が絡むと…①・②に加え法人税

※一定の資産を所有している事業者(個人・法人)について…固定資産税


といった感じです。
いわゆる「資産税」の話はメインテーマとしては「相続税申告」になりますが、
・生前の移転には「贈与税」
・税率差や移転コストを総合的に考慮した場合「所得税」「法人税」「消費税」
・移転先や移転元にかかる保有コストの考慮に「固定資産税」

かんたんに考えるだけでもこれだけあります。
とりわけ「相続税法」と「所得税法の譲渡所得」とのつながりは大きいため、
どちらかの合格や興味関心が強いのであれば並行して、もしくは順次学習していくと効率的かと思いますのでおすすめです。

「試験合格」を目的とした特色

「おすすめ」とはいわず「特色」と題名打っています。
血の通っていない要素が強いですが、教える仕事の経験則からお伝えできる表現もあるかと思い、以下も紹介します。

1. 「相対試験」を見る

そのほかの考えとして初学者さん向けのブログ「オススメの科目選択」でも述べましたが、
やはり受験母数の大きい科目は強い苦手意識がない限り、合格に向けて勉強することをおすすめしています。

具体的には
・会計科目だと「簿記論」と「財務諸表論」
・税法科目では「法人税法」と「消費税法」、で、実は次点で「相続税法」が入ります。

受験母数が大きいと、とりわけ直前期は大手予備校2社の模試に注目と人数とが集まります。
この大手予備校2社の模試の論点の得点分布と出題予想から自身の実力の把握がしやすく、

・ここでまずまわりにおくれを取らないバランス感覚を得て、
・その後実務上のトピックや出題意図の把握といった部分で「まわりより少しだけ良い答案」を120分間で作る目安ができます。

※わたしはこのパターンで合格しています。

2. 「試験範囲」を見る

働きながらの試験合格を目指す方が多い税理士試験では、とりわけ仕事と勉強との両立がひとつの課題になります。フルタイムで勤務している方も多いです。

お子さんがまだ小さく、かつ託児所などの利用が難しい方も時間工面の難しさはこれに近いのかと感じます。

上記1のような戦略構築自体は事実ですが、なにぶん
上記1で挙げた科目では消費税法以外の科目は予備校のカリキュラムでいうと週2コマ(約6時間)の「授業時間」があります。

これに「予習」「復習」「問題演習」「試験対策」、さらには「周辺情報集め」まで総合すると、
いわゆる「受験専念の方」や「履修に追われていない学生さん」に比べると、
たとえ半年でも勉強に充てる時間は倍以上変わります。

もちろん倍以上変わるから2科目受験している方もいるので、その場合はそこまで「時間」に差はないです。

この「勉強に充てた時間の差」に影響が出にくいのは主に「国税徴収法」と「固定資産税」と言われています。
いずれも「満点勝負」とよく言われてしまうぶん、科目全体の網羅とトピックの把握とで「まわりと大差はない」答案を作ることは可能とされています。

※伝聞調になっているのは、わたしはこれらの受験経験はないためです。

結局のところ~現役講師の経験則~

税理士試験は、受験者の半数は40代以降、合格者の大半は30代以前、という現状があります。

受験生及び講師の経験則ですが、これは決して「若いから成長が早い」とか「年いっているから覚えが悪い」とかでは「ない」です。

「若いから“直前に缶詰め勉強できる環境がある”」「年いっているから“仕事との両立が難しい”」です。

能力ではなく環境の問題です。

また、科目選択も3つ(細かくいうと4つ)ほどおすすめ紹介しましたが、これも全部「目的意識をもって勉強した方が最後に頑張れる」ことの補足です。
私自身は申告納税方式の科目に強い意識を持っていたため、他の科目は選択しなかっただけです、みなさんも他の科目も気に入って合格したいと思うならそれが正解だと、再度言わせてください。


ご参考までに。勉強方法等の記事も書いています↓

どうやって合格へ近づいていこうか?ざっくり学問的ブログまとめ~税理士試験。現役講師の学習のすすめ

おわりに

相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。
ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。

梨井俊税理士事務所

模索中のひとつとしてtwitterをはじめました
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