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「解く前にざっと問題を確認する」の学問的な意味~TAC現役講師の学習のすすめ~

税理士試験だけでなく、いろいろと難しい資格の勉強をしていると、

「自分の勉強法は正しいのか」「もっと効率のいい勉強法はないのか」というご相談を受けますが、

答えは一律にして人によります。
これでは答えとして美しくないため、教える仕事の経験則だけはあるわたしのひとつの「効率のいい勉強法」はあることはあります。
学問としてデーターのあるもののため、。

この記事では税理士試験など資格試験でのおすすめの勉強方法を紹介します。

この記事が役に立つひと
・点数の伸びに不満のあるひと
・勉強に行き詰っているひと
・試験本番に不安のあるひと

目次

「ワーキングメモリ」ふたたび

今回も「ワーキングメモリ」がテーマです。
あと裏のテーマとして「フロー」があります。「フロー」はスポーツなどでいうところの「ゾーンに入る」ってやつです。
こっちをタイトルにした方が閲覧数は増えるのかもしれませんが、「ゾーンの入り方」なんぞ不確定要素の強い内容を題名にするのは、わたしがあまり好きではありません笑

今回もいつもどおり
・このような仕組みがあるので、

・このように試験に落とし込むのはいかがでしょう。
の流れでいきます。

まずは学問的な話から

「ワーキングメモリ」
(前回のブログと同じ表現です。)
ワーキングメモリは認知心理学の用語で、
「短時間」記憶を出し入れする脳みその仕組みをいって、いわゆる「短期記憶」側の用語です。
よく作業机に喩えられて、ひとつの作業をするにあたって必要なもの(知識)を机において、必要な都度出し入れして使っていく機能ですが、短期記憶の機能の活用は「問題を解いているその時」に発揮されます。

作業机の喩えでいうと、「机が整理されて手の届く範囲で広いほど、その後の作業は早く終わる」ということ、

・問題を見て、

・必要な情報をワーキングメモリ入れたり、メモ書きにおこしたりして、

・既存の知識と照らし合わせて

・必要な都度、答案用紙に反映させる。

そのために必要な機能です。



実は前回にネタバレまでしているのですが、「ワーキングメモリ」の節約方法のうち、すぐに実践できるのは「メモ書き」と「仮眠休憩」です。メモを残しておけば頭のなかだけで必要な情報を出し入れする必要がなくなるので、そりゃ節約にはなりますね。

そして今回の本題、「解く前にざっと問題を確認する」の意味に入ります。

講師に言われたことあると思いますが…

税理士試験だけでなくおおむね1時間を超える。
もっと言うと「カテゴリーごとで30分を超える」問題のアプローチにおいて、
講師に「解く前にざっと問題の全体像を把握して、『重要な部分にメモを(マーカーを)残して』おきましょう」と言われたことがあるのではないでしょうか?
わたしも含め基本的にみなさん経験則で言っていますが、前回・前々回のブログと読んでくださった方がいらっしゃるようであれば、なんとなくその効果が明確になるかなと思います。

持続的注意(=いわゆる「集中力」)は平均30分が限界で、

・注意(=問題解決で必要な集中)には、取捨選択並行作業予測も含まれて、

・「ワーキングメモリ」はそれより短い「短期記憶」側の機能です。

あてはめ

ここまで説明すれば以下もある程度説得力があるかと思います↓

・「問題の全体像を把握してメモを残す」ことは、

・あらかじめ情報の取捨選択

予測した情報の収集をしておいて、

・カテゴリーごと30分以内に

・問題を解く作業注意を持続させるため、必要な要素です。

フローの構成要素(どうなったらゾーンなのか?)

さらにここで裏のテーマ「フロー(=ゾーン)」が入ります!!ざっくりいきます。
※結論から言うと試験本番では「ゾーンに入るのはむしろ危険です」!!

学問的にフローの構成要素が8つあります。

①達成可能な課題であること
②その課題にリソースをすべて充てること
③その課題に明確な達成目標があること
④直接的で即時的な回答(フィードバック)があること

⑤無意味なストレスを消し去っていること
⑥作業・心理面で自己のコントロールが高度であること

⑦自意識の消失による行為と自己の一体化
⑧時間の感覚が変わる



①~④は純粋に「良い感じに集中するための要素」

⑤~⑥あたりは「試験本番にとってうれしいフロー(=ゾーン)の側面」

⑦~⑧までいってしまうと「時間制限や自己分析も必要な試験ではちょっと危険な側面」です。笑

で、さっきの「全体像の把握」と「メモ残し」とのあてはめに入ります。
上記のうち①~④は「全体像の把握」と「メモ残し」とが役に立ちます。

試験や勉強への実践

説明がながくなりました。結論からいきます!!

①全体像を把握して必要そうな情報のメモを残す

②長時間のおおきな問題を、30分以内(もっというと10分以内)に解決可能なちいさな問題ごとに分ける

③そのちいさな問題のうち解決可能なものをピックアップする

④メモや問題文そのものから、そのちいさな問題の解決のために必要な情報を抜き出して整理する

⑤そのちいさな問題解決に、いわゆる「集中」をする。

こんな感じの手順が効率的・効果的になるのではないでしょうか。

総合計算問題を小問ごとに分けるという話だけでなく、
理論も「概要」→「関連規定」→「あてはめ・詳細説明」それぞれで分ければ、対応可能なアプローチです。

この手順はあくまでも参考程度ではありますが、いままで②~④あたりの言及をせずに
「全体像の把握をしましょう」「メモを残しましょう」と言われるよりは、その意味が納得できると思います。
意味や効果を納得できれば、そこに向かって手段の調整・修正も可能かと思います!!

おわりに

相模原市中央区の税理士・ファイナンシャルプランナー梨井俊税理士事務所では、
税理士試験受験生・会計事務所勤務の方向けの情報発信媒体として有益な情報を更新していきたいと思います。
税理士としての新しい働き方も常に模索中です。

ともに成長していければと思っています。
ここまでお目通しくださり、ありがとうございます。

梨井俊税理士事務所

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